【原文】
I have seen the apples there that toss you secrets, ---
Beloved apples of seasonable madness
That feed your inquiries with aerial wine.
Put them again beside a pitcher with a knife.
And poise them full and ready for explosion ---
The apples, Bill, the apples!
【表の訳】
ぼくは、お前に幾つもの秘密を、ほら行くよといってトスする林檎をみたよ
時機を迎えて成熟した狂気の林檎を、愛すべき林檎達を
お前の様々な問いを、精霊の葡萄酒で養う林檎達を
その林檎達を再び、林檎のエキスを注ぎ貯えるピッチャーのそばに
林檎の皮剥くナイフと一緒に措くが好い
そうして、その林檎達を抱き締め、いつ爆発しても よいように
するのだ
ああ、林檎だよ、ビル、林檎はいいなあ。
【裏の訳】
次の解釈に裏の訳をしました。敢えて、一緒にまとめるとこうなります。
ぼくは、お前に数々の秘密をトスして、ほらこれがこの秘密のことだよ、
こんなに感じるだろう、それがほうらその秘密のことだよ、ここもこんなに
感じるだろうと、お前の様子を伺いながら、こうして亀頭の林檎を上げ下げし、何度も繰り返して捻るようにして丹誠込めて愛撫して摩擦してやれば、膨張して精子が溜まり、十分に大きくなった成熟したビルの林檎を、それもうっかりとお前が感じ過ぎてしまったから、そうやってその精子をまき散らすビルの林檎を見たのだ。いや、見たばかりではない、ぼくはお前の精子を飲んだのだ。
時機が来て十分熟した狂気の果実、愛しい林檎達、亀頭達よ、男色者達よ
それが、ぼくたちなのさ。
その男色者達が、そうやって刺激しあって発酵させた天上、天空の飲み物、
葡萄酒のように1年の季節のそれぞれを大切に慈しんで到頭そこに至った
精子という夢の飲み物を、この季節の成熟を求める狂気、これは自然の狂気だ、この狂気を含んだ愛しい林檎達、男色者達よ。
男色者の使用する性具の受けの中に勢い良く
勃起した男根から一挙に噴射する、その精子の受け具はそれはそれとして
その横に、やはり同じく男色者のナイフ、林檎の皮を剥く、擦りあわせると亀頭が剥き出しになるほどに剥ける男根のナイフと一緒に林檎達をまた措く事にしようぜ。
そうして、林檎達、この男色者達を目一杯にして、そうして行きたくないのに、嫌でも爆発できるように、我慢できずに、もっと快楽をむさぼっていたいのにどうしても思いを裏切って射精できるようにと、バランスよく互いの攻撃と防御が快楽の中でできるように、このとき何の苦しみもなく安心して、容易に自己に充足できるのだから、
男色者であるということは、ビル、この夏のひとときよ、林檎という奴、亀頭という奴は、本当にいいよなあ。
【解釈】
1. 解釈の基本はこうでした。Craneはwhite buildingするということです。つまり、
(1、5)
(2、4)
(3、3)
という、このような階層の構造体を建設する。これがそのまま、次の季節に関係している。
(1、5):(秋、秋)
(2、4):(春、春)
(3、3):(冬、冬)
Craneは主題をいつも白い色の中に隠す。この場合は、夏、恋人の、多分少年のSommer、すなわちsummer、夏がこの詩の主題なのだ。
さて、こうして思い出して、考えてみて、最後の連は3階層の最上位に位置する秋を歌っている筈だし、実際にそうだ。相違はどこにあるかといえば、To Brooklyn Bridgeの場合と同様に、最初の連の秋は、落ちて行く秋、最後の連の秋、同じ階層に帰属する対の秋は、厳しい冬を経て上昇して来た、登る秋というところにある。
それは、最初の一行目でわかることでしょう。つまり、
I have seen the apples there that toss you secrets
とある、このtossはやはりボールか類似の形を上に投げ上げるというそのようなモーションを指しているから。
これを裏声で訳すとどうなるか。
ぼくは、お前に数々の秘密をトスして、ほらこれがこの秘密のことだよ、
こんなに感じるだろう、それがほうらその秘密のことだよ、ここもこんなに
感じるだろうと、お前の様子を伺いながら、こうして亀頭の林檎を上げ下げし、何度も繰り返して捻るようにして丹誠込めて愛撫して摩擦してやれば、膨張して精子が溜まり、十分に大きくなった成熟したビルの林檎を、それもうっかりとお前が感じ過ぎてしまったから、そうやってその精子をまき散らすビルの林檎を見たのだ。いや、見たばかりではない、ぼくはお前の精子を飲んだのだ。
という訳になるだろう。
2.
Beloved apples of seasonable madness
Applesが頻出し過ぎだが、これは本当にCraneにとっては得難い経験であり、ひとを慈しむことの極みであったのではないだろうかとぼくは思うのだ。
だから、この一行はこう訳してみる。
時機が来て十分熟した狂気の果実、愛しい林檎達、亀頭達よ、男色者達よ
それが、ぼくたちなのさ。
3.
That feed your inquiries with aerial wine.
その男色者達が、そうやって刺激しあって発酵させた天上、天空の飲み物、
葡萄酒のように1年の季節のそれぞれを大切に慈しんで到頭そこに至った
精子という夢の飲み物を、この季節の成熟を求める狂気、これは自然の狂気だ、この狂気を含んだ愛しい林檎達、男色者達よ。
4.
Put them again beside a pitcher with a knife.
その林檎をpitcherに入れるわけだが、このpitcherの語源をWebster Onlineにてみると、やはりgobletとあるので、これは聖杯を暗示している。中世の騎士道の物語をここでも男色者達は演じているのだ。相手が男だということを除けば、求道の対象は、the puritity、すなわち純粋ということである。これが男色者達の生活の規範なのであり規準なのだとぼくは、こうして、思うのだ。だから、その行為、最低の冬の季節、射精に至る前の惨憺たる姿態、駆け引き、その陰惨を、Craneは死刑執行と呼んだのだ。どんな利害もない自殺だ。損得勘定抜きの、純粋の自殺だ。Obsequiesとは、こうしてこのように考えて読むと、そういう意味になる。段々とCraneがぼくの傍にやって来るようだ。このように平易なぼくの日本語で話、解釈し、その謎を解きあかすことができるのだから。そうして、大切なことは、暴力的にではなく、礼儀正しく、ぼくは多分Craneに相対していることができているということなのだ。これが、ぼくは人生で、あるいはこの世で一番大切なことだと思う。たとえ、Craneに会う事ができなくとも。言葉の世界で会う事のできる歓びを。
そうすると、この一行の訳は、
男色者の使用する性具の受けの中に勢い良く
勃起した男根から一挙に噴射する、その精子の受け具はそれはそれとして
その横に、やはり同じく男色者のナイフ、林檎の皮を剥く、擦りあわせると亀頭が剥き出しになるほどに剥ける男根のナイフと一緒に林檎達をまた措く事にしようぜ。
5.
And poise them full and ready for explosion ---
The apples, Bill, the apples!
そうして、林檎達、この男色者達を目一杯にして、そうして行きたくないのに、嫌でも爆発できるように、射精できるようにと、バランスよく互いの攻撃と防御が快楽の中でできるように、このとき何の苦しみもなく安心して、容易に自己に充足できるのだから、
男色者であるということは、ビル、この夏のひとときよ、林檎という奴、亀頭という奴は、本当にいいよなあ。
That Sunday, that summerという歌をぼくは歌いたい。
つまり、こうだ、
a mouthpart (as the beak of a turtle) that resembles a bird's bill
と辞書にはあるように、BillはWilhamという名前の愛称であるが、同時に小文字のbillは、亀頭という意味でも、英語でもあるのだということ。
【語釈】
0. seasonable
0.1 madness
1. toss
2. secret
3. beloved
4. inquiry
5. wine
6. aerial
7. pitcher
8. knife
8.1 spout
8.2 receptacle
8.3 elongate
8.4 knife
9. poise
10. explosion
10.1 explode
11. Bill (?)
Main Entry: 1bill
Pronunciation: 'bil
Function: noun
Etymology: Middle English bile, from Old English; akin to Old English bill
1 : the jaws of a bird together with their horny covering
2 : a mouthpart (as the beak of a turtle) that resembles a bird's bill
3 : the point of an anchor fluke -- see ANCHOR illustration
4 : the visor of a cap or hood
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