2013年3月31日日曜日

リルケ論「『ドィーノの悲歌』の天使像」を、アマゾンのキンドル本で出版しました。




リルケ論「『ドィーノの悲歌』の天使像」を、アマゾンのキンドル本で出版しました。御興味のある方は、お読み下さると、ありがたく存じます。


この本は、リルケの『ドィーノの悲歌』の天使像を論じたものです。『ドィーノの悲歌』の天使は、それまでリルケの歌った天使とは全く異なり、人間に畏怖の感情を起こさせる恐ろしい存在として歌われています。

その天使像を、悲歌1番の原文に忠実にテキストを読み解き、詳細に論じたのがこの作品です。リルケの天使に御興味のある方に、お読み戴ければ、幸いです。

特に、天使が地上では鏡に変身していて、世界中の天使が編隊を組んで、渦巻き状に天へと昇って行くというリルケの壮大なヴィジョンは、初めてわたしが読み解いたものです。これは、ドイツ人のドイツ文学者も誤読をしている箇所です。況や日本人の訳においておや。リルケのヴィジョンは素晴らしい、壮麗なものです。

このようなリルケの詩を読むと、一流の詩人とは、ヴィジョンの創造者だということが、実によく判ります。

また、悲歌第1連にある謎の一行を、悲歌の他の箇所の表現と比較対照しながら、また手塚富雄訳と古井由吉訳とその理解とは一線を画し、論理的にテキストに即して読み解いて、リルケの青春と謎一行の意味を読み解いています。

目次は、次の通りです。

0。はじめに
1。悲歌の原文
2。悲歌の天使
3。リルケの青春と謎の一行

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