2013年3月15日金曜日

【Eichendorfの詩 26】Mittagsruh (昼の憩い)


【Eichendorfの詩 26】Mittagsruh (昼の憩い) 

【原文】

Mittagsruh

Ueber Bergen, Fluss und Talen,
Stiller Lust und tiefen Qualen
Webet heimlich, schillert, Strahlen!
Sinnend ruht des Tags Gewuehle
In der dunkelblauen Schwuele,
Und die ewigen Gefuhele,
Was dir selber unbewusst,
Treten heimlich, gross und leise
Aus der Wirkung fester Gleise,
Aus der unbewachten Brust,
In die stillen, weiten Kreise.


【散文訳】

昼の憩い

山々の上に、川と谷の上に
静かな悦楽と深い苦しみの上に
密やかに織物を織れよ、玉虫色に光れよ、光線よ!
考え深く、昼の雑踏は憩っている
暗い青色の蒸し暑さの中で
そして、永遠の感情、即ち
お前自身に知られぬものが
密やかに、大きく、そして、微かに
確かな軌道の影響の中から
番人のいない胸の中から
静かな、遥かな円環の中へと、歩み入る。


【解釈と鑑賞】

自らに知られぬもの、それが永遠の感情であると歌う。この感情は誰もが、胸の中に抱いている感情なのでしょう。

確かな軌道の影響の中から
番人のいない胸の中から

とあるのは、前者の行の意味は、決まった生活の規則の影響の中からという意味であり、後者の意味は、気兼ねの無い、躊躇の無い、自由な思いという意味なのでしょう。前者は社会を、後者は個人を歌ったと読むことができます。

この詩でも、アイヒェンドルフは、言葉で言葉以上のもの、或いは言葉以前のものを歌い上げております。

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