【西東詩集115】EINLASS(入門許可)
【原文】
Huri
Heute steh ich meine Wache
Vor des Paradieses Tor,
Weiss nicht grade wie ich mache,
Kommst mir so verdächtig vor!
b du unsern Mosleminen
Auch recht eigentlich verwandt?
Ob dein Kämpfen, dein Verdienen
Dich ans Paradies gesandt?
Zählst du dich zu jenen Helden?
Zeige deine Wunden an,
Die mir Rühmliches vermelden,
Und ich führe dich her.
Dichter
Nicht so vieles Federlesen!
Lass mich immer nur herein:
Denn ich bin ein Mensch gewesen
Und das heißt ein Kämpfer sein.
Schärfe deine kräfgten Blicke!
Hier! — durchschaue diese Brust,
Sieh der Lebens-Wunden Tücke,
Sieh der Liebes-Wunden Lust.
Und doch sang ich gläubiger Weise:
Dass mir die Geliebte treu,
Dass die Welt, wie sie auch kreise,
Liebevoll und dankbar sei.
Mit den Trefflichsten zusammen
Wirkt ich , bis ich mir erlangt
Dass mein Nam in Liebesflammen
Von den schönsten Herzen prangt.
Nein! du wählst nicht den Geringern:
Gib die Hand! dass, Tag für Tag,
Ich an deinen zarten Fingern
Ewigkeiten zählen mag.
【散文訳】
天国の処女
今日、わたしは警備に立っている
天国の門の前に立って
正(まさ)に歩兵のわたしがどうしているのかということを、わたしは知らないでいるので
お前は、かくも不審のものに、わたしには見える!
お前は、わたしたち回教徒たちの
実際本当にそもそも親戚(同族)なのか?
お前の戦い、お前の功勲が
お前を天国へと送ったのか?
お前は、あの英雄たちの一人に自分を数えているのか?
お前の数々の傷を見せてみよ
わたしに賞賛すべきものを通告する其の傷を
そうであれば、お前をこちらへと連れて参ろう。
詩人
そんな四の五の言はないでくれ!
いつだって、わたしが来たら文句を言わずに中に入れてくれ
というのも、わたしは一人の人間なのであったから
そして、それは、闘士であるということだから。
お前の協力なる視線を研げ!
ほら!この胸を見通すがいい
生命の傷の悪戯を見よ
愛の傷の快楽を見よ。
それに、何と言っても、わたしは信心あるやり方で歌ったのだ
愛するひとは、わたしに忠実だということを
世界は、どんな周り方をしていようとも
愛に満ちて、そして有難いものだということを
最も適(かな)った人たちと一緒になって
功績があったのだ、わたしの名前が
最も美しいこころの持ち主たちの
愛の炎(ほのほ)の中で、煌(きら)びやかに光り輝くことになるまでは。
否!お前は、私より低い物を選ばない筈だ
手をお出し!日々
わたしがお前の優しい指で
永遠の数を数えることが許されてあるように。
【解釈と鑑賞】
Huriと言って、最初の詩を歌うのは、回教の世界で、その天国にいる永遠の処女のことです。
これは、誠によき天国であり、またゲーテの好みの天国です。
こんな天国があったら本当によい。
この詩人と永遠の処女のやりとりは、ゲーテも楽しみながら書いた詩でありませう。
読んで、その通りである言葉です。
この問答の後、次の詩では、4ページ余に亘る、長い二人の対話が始まります。
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