2013年12月30日月曜日

Neujahrsnachtfahrt(新年夜間走行):第1週 by Joachim Ringelnatz(1883-1934)


Neujahrsnachtfahrt(新年夜間走行):第1週 by Joachim Ringelnatz1883-1934


【原文】

Wenn du nachts in ein Auto steigst,
Und dir ist bang und winterlich zu Mut.
Und du dem Chauffeur die Richtung zeigst
Und sagst: "Sie fahren gut."

Wenn du so den Kopf des Wagenlenkers lenkst,
Dass er's gar nicht gewahrt,
Wie du traurig  bist und an Sterben denkst.−
Das ist nächtliche Fahrt.

Draussen leuchtet Volk und lacht und schiesst.−
Mitlaechelnd denkst du fremdwaerts still
An etwas, was du vom Flugzeug aus siehst,
An ein Flüßchen, das unter dir weit fliesst
Sohin, dorthin, wo es muss; nicht will.


【散文訳】


お前が、夜にいつも、自動車に乗って
そして、心が不安で、冬のように寒くなり、
そして、お前が運転手に方向を示して
そして、言うのだ:”うまい運転ですね。”

お前が、車のハンドルの頭を操縦するといつも
運転手は、それに気付かないで、
お前が悲しくなって、そして死を思う。
それこそ、夜の走行だ。

外では、人々が灯りをともし、そして笑い、そして、疾走する。
一緒に笑いながら、お前は、あらぬ方を静かに考えている
何か、飛行機から見えるものを
お前の下に広く流れている小さな川のことを
川が行かなければならない、行きたいのではないそこへ、そこへと流れる川のことを。


【解釈と鑑賞】

2014年最初の詩です。

最初の詩人は、Joachim Ringelnatz。ドイツ文学史に名前のある詩人です。この詩人のWikipediaです。







この詩人の詩を、どこかで、ひょっとしたらこのカレンダーの翻訳の中で、読んだ事がありますが、どこか孤独で、何か死を思わせるものが、やはりありました。

この詩人の、奇想天外な、不思議な言葉です。



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