Papier auf dem es schneit (その上で雪の降る紙) :第50週 by Harald Hartung(1932 - )
【原文】
Papier auf dem es schneit
Ich koennte stundenlang zusehn
Wie es schneit
den Silben des Schneefalls
die Worte bilden und Sätze
und langsam die Bäume beschweren
bis alle Zeilen gefüllt sind
und das Papier wieder weiss
【散文訳】
その上で雪の降る紙
わたしは長い時間凝(ぢ)っと見ていることができるかも知れない
どのように雪が降り
雪の降る綴(つづ)りを
言葉を形作ること、そして文を
そしてゆっくりと、木々を重たくして
すべての行が満たされるまで
そして、紙が再び白くなるまで
【解釈と鑑賞】
この詩人はドイツの詩人です。
この詩人のWikipediaです。
白い紙を雪の降るさま、降る場所に譬(たと)え、言葉がその上で生まれて、完成したら、また言葉が雪であるから、その紙は白い色に戻るという、面白い着想。
最初のkoennteという、できるかも知れないという接続法II式の非現実話法が実に効いています。この詩自体が夢なのか現実なのかわからない。
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