第44週: Nit Eiges Meh (もはや独自のものではない)by Jacob Burckhardt (1818 - 1897)
【原文】
Was wie -n-e Flamme-n-uf mym Scheitel rueht,
Du bisch die Gluet!
Was wie -n-e helli Wulke-n-um mi wallt,
Du bisch die Gwalt!
Und s'Morgenroth schynt dur e Rosenhag,
Du bisch der Tag!
Und d'Sterne glaenze-n-in der hellste Pracht,
Und Du bisch d'Nacht!
Es ghoert mer weder Denke, Gseh noch Thue
Meh eige zue, -
Wer het mi au mit Allem was i bi
Verschenkt an Di?
【散文訳】
わたしの頭蓋に、ひとつの炎のように、憩うもの
お前は、白熱だ!
ひとつの明るい雲のように湧(わ)き上がるもの
お前は、力だ!
そして、燭光が、薔薇の生け垣に輝いている
お前は、朝だ!
そして、星が、明るい荘厳の中に輝いている
そして、お前は夜だ!
もはや、思考にも、視覚にも、ましてや行為にも属してはいない
むしろ、それは独自のもの ー
総てを以てわたしを抱える者は、わたしであることを
お前に贈るのだろうか?
【解釈と鑑賞】
歴史家として有名なヤーコブ•ブルクハルトの詩です。この詩人のWikipediaです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Jacob_Burckhardt
バーゼルの生まれとあります。この詩は、いわゆるドイツの正書法では全然書かれていません。スイス方言で書かれています。一寸難儀ですが、なんとか訳しました。誤りあらば、ご指摘下さい。
しかし、方言で書かれたドイツ語詩も、なかなか味があって、いいものです。
最後の連の「zue」の意味が不明でした。仮に「もの」と訳してあります。ご教示下さい。
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