2015年3月15日日曜日


【Eichendorfの詩108】Die Freunde5-2(友達5の2)


【Eichendorfの詩108】Die Freunde5-2(友達5の2)
  
  


【原文】


Von Seen und Wäldern eine naechtig' Runde
Sah ich, und Drachen ziehn mit glühenden Schweifen,
In Eichelwipfeln einen Horst von Greifen,
Das Nordlicht schräge leuchtend überm Grunde.

Durch Qualm dann klingend brach die Morgenstunde,
Da schweiften Ritter blank durch Nebelstreifen,
Durch Winde scharf, die auf der Heide pfeifen,
Ein Hafner sang, lobt' Gott aus Herzensgrund.

Tiefatmend stand ich über diesen Klüften,
Des Lebens Mark rührt' schauernd an das meine,
Wie ein geharnischter Riese da erhoben.

Kein ird'scher Laut mehr reichte durch die Lüfte,
Mir war's, als stände ich mit Gott alleine,
So einsam, weit und sternhell war's da oben.



【散文訳】

数々の海と数々の森の、一つの夜毎の円陣を
わたしは見た、そして、数々の龍が、燃え輝く尻尾をして
柏の木の頂きの中に、グリフィンの財宝を引いて行くのを
北極光が、斜めに傾(かし)いで光りながら地上の上にあるのを。

煙雲の中を通って、次に、音を響かせながら発したのは、曙光だ
と、騎士が、霧の帯の中を通って白く輝きながら遊弋していた
荒野の上で笛を吹く数々の風を鋭く通り抜けて
一人の陶工が歌った、こころの底から神を褒め称えた。

深く息をしながら、わたしはこれらの峡谷の上に立っていた
生命の髄が、震ひ慄(おのの)きながら、わたしの髄に触れてきた
そこに立ち上がった、甲冑を身に纏(まと)った巨人のやうに。

地上の音は、もはや、空気を通っては届かなかった
わたしは、恰も神と二人だけで立っているかの如くであった
その上は、かくも孤独に、遥かに、そして星の明るさであった。


【解釈と鑑賞】



連詩5篇からなる詩『友達』の第5の2の詩です。

小説の場合でもそうですが、このような幻想夢幻の言葉を連ねると、アイヒェンドルフの世界が現出します。
これは、このまま味わう以外にはありません。











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