2014年10月11日土曜日

【Eichendorfの詩86】Sommerschwüle 2 (夏の蒸し暑さ)


Eichendorfの詩86Sommerschwüle 2 (夏の蒸し暑さ) 
  

【原文】

Die Nachtigall schweigt, sie hat ihr Nest gefunden,
Träg ziehen die Quellen, die so kühle sprangen,
Von trüber Schwüle liegt die Welt umfangen,
So hat den Lenz der Sommer überwunden.

Noch nie hat es die Brust so tief empfunden,
Es ist, als ob viel Stimmen heimlich sangen:
》Auch dein Lenz, froher Sänger, ist vergangen,
An Weib und Kind ist nun der Sinn gebunden!《

O komm, Geliebte, komm zu mir zurücke!
Kann ich nur deine hellen Augen schauen,
Fröhlich Gestirn in dem verworrnen Treiben:

Wölbt hoch sich wieder des Gesanges Brücke,
Und kühn darf ich der alten Lust vertrauen,
Denn ew’ger Frühling will bei Liebe bleiben.


【散文訳】

夜啼き鴬が沈黙している、その巣、塒(ねぐら)を見つけたのだ
泉たちは、怠惰に、緩慢に往く、かくも冷たく湧き出でて
曇った蒸し暑さに、世界は囲まれ、捕われている
かくも、夏は、春に打ち勝ったのだ

今だ一度も、胸が、かくも深く感じたことはない
それは、恰も数多くの声が、密かに、こう歌うかの如くである
》お前の春もまた、陽気な歌い手よ、過ぎ去ってしまった
女と子供に、さて、こうしてみると、この感覚は結ばれている!《

おお、来るがいい、愛する者よ、わたしの所に戻って来い!
わたしは、お前の明るい両眼だけをみることができる
陽気に星辰をみることができるのだ、混乱した衝迫の中で

高く、再び、歌の橋が穹窿(きゅうりゅう)状に掛かり
そして、勇敢に、わたしは、古い悦楽に信頼を措く事を
ゆるされる
というのは、永遠の春が、愛の許に留まるからだ


【解釈と鑑賞】

第2連の、

》お前の春もまた、陽気な歌い手よ、過ぎ去ってしまった
女と子供に、さて、こうしてみると、この感覚は結ばれている!《

とあるのは、春とは違い、夏の感覚は、女と子供の感覚だからでしょう。

第3連の、

わたしは、お前の明るい両眼だけをみることができる
陽気に星辰をみることができるのだ、混乱した衝迫の中で

とあるのは、恋人の女性のその両目を星に譬えているのです。しかも、混乱した衝迫とあるので、やはり恋心に惑乱した状態を歌っています。

最後の連を読むと、やはり、この詩人は、夏よりは春が好きなことが判ります。そして、その理由も、また。





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