2014年5月10日土曜日

Asparagus(アスパラガス):第20週 by Julie Schrader

Asparagus(アスパラガス):第20週 by   Julie Schrader





【原文】

Wenn im Mai blaest Pan die Floete,
Weil es Wonnemonat ist,
Schiesst der Spargel auf vom Beete,
Das geduengt mit Pferdemist.

Morgens kommen weisse Köpfe
Aus der grauen Erd’ heraus.
Mittags schleichet schon aus Töpfen
Wundersamer Duft ums Haus.

Ach, welch eine schöne Gabe
Hast Du, Herr, uns da bestellt!
Wenn ich einen Spargel habe,
Habe ich die ganze Welt!



【散文訳】


五月になって、牧神が笛を吹くと
それは、歓喜の月だから
アスパラガスが一斉に伸びるのだ
馬の糞が肥やしになった畑の上で

朝には、白い頭が
灰色の土の中から出て来るのだ
昼には、もう鍋の中から、忍び足で
不思議な香が、家の周りを歩くのだ。

ああ、何と言う美しい贈物を
あなたは、神よ、わたしたちに授け賜ふたのか!
もしわたしがアスパラガスを一本持っていれば
わたしは全世界を持っているということなのだ。


【解釈と鑑賞】


この詩人のことを書いたWikipediaです。


ドイツでは、5月はアスパラガスの季節です。アスパラガスが一斉に成長する様が目に見えるようです。これは、誠に美味しい。

Topfを鍋と訳しましたが、本来は壷という意味です。どうもドイツにはアスパラバス専用の、湯がくための鍋があるようです。写真をネットでみつけましたので、貼付します。

この詩を読んでいるうちに、アスパラガスが食べたくなりました。




1 件のコメント:

履歴書の趣味 さんのコメント...

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!