【Eichendorfの詩 53-2】Sonette(ソネット)
【原文】
2
So eitel künstlich haben sie verwoben
Die Kunst, die selber sie nicht gläubig achten,
Dass sie die Suend in diese Unschuld brachten:
Wer unterscheidet, was noch stammt von oben?
Doch wer mag würdig jene Reinen loben,
Die in der Zeit hochmuet'gem Trieb und Trachten
Die heil'ge Flamme treu in sich bewachten,
Aus ihr die alte Schönheit neu erhoben!
O Herr! gib Demut denen die da irren,
Dass, wenn ihr' Künste all zuschanden werden,
Sie töricht nicht den Gott in sich verfluchen!
Begeisterung, was falsch ist, zu entwirren,
Und Freudigkeit, wo's öde wird auf Erden,
Verleihe denen, die dich redlich suchen!
【散文訳】
それほどに虚栄心を以て技巧を凝らして、彼等は、藝術を織り込むんだのだ
自ら信じて敬意を払っていない藝術を
それで、彼等は、罪を、この無実潔白の中に持ち込んだ
何がまだ上から由来するのかを、誰が識別しようか?
しかし、品位を以て、あの純粋な人々を褒める者は
時間の中で、高慢な衝動と努力に対して
神聖な炎を忠実に自分自身の裡に大事に持したあの純粋な人々を
その人々から、古い、懐かしい美が、新しく生まれたのだ!
おお、神よ!恭謙を、そうやって迷っている者達に与え給え
そうすれば、彼等の藝術がみな汚濁にまみれても
彼等は、愚かにも、神を自己の裡で呪いはしないだろう!
熱狂、それは間違ったものであるが、それを迷いから解き
そして、喜びを、地上で荒涼となる場所で
お前を誠実に求める人々に授けよ!
【解釈と鑑賞】
前の象徴的な自然を歌ったソネットとは打って変わって、人為の、人間のことを歌ったソネットです。
第1連の「何がまだ上から由来するのかを、誰が識別しようか?」とは、第3連を読むと、神に由来するものかどうかを、普通のひとには、その藝が巧みであるが故に、判別ができないということを言っているのです。
この問題は、古来から、そうして今もまた、更にこれからも、常に問題になる問題です。
藝術とは何か、という問題です。それは、どのようなこころから生まれるのでしょうか。それを、ここでアイヒェンドルフは歌っているのです。
最後の第4連も、神への願いの言葉です。
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