2012年8月19日日曜日

【Eichendorfの詩 8-2】Der wandernde Musikant (旅する音楽家) 2


【Eichendorfの詩 8-2】Der wandernde Musikant (旅する音楽家) 2

【原文】

Wenn die Sonne lieblich schiene
Wie in Welschland lau und blau,
Ging' ich mit der Mandoline
Durch die ueberglaenzte Au.

In der Nacht dann Liebchen lauschte
An dem Fenster Süß verwacht,
Wünschte mir und ihr, uns beiden,
Heimlich eine schöne Nacht.

Wenn die Sonne lieblich schiene
Wie in Welschland lau und blau,
Ging' ich mit der Mandoline
Durch die ueberglaenzte Au.


【散文訳】

もし太陽が愛らしく、心地よく輝いているならば
太陽が、イタリアで、心地よく、気怠(けだる)く、また青くあるように
そうならば、わたしはマンドリンを抱えて
一面輝く沃野(よくや)を行くだろう

夜には、そうすれば、愛する恋人が隠れて耳そばだてて
窓辺で、甘く不寝番をしていて
わたしと自分の両方に
密(ひそ)やかに、お休みなさいと、美しい夜を願う

もし太陽が愛らしく、心地よく輝いているならば
太陽が、イタリアで、心地よく、気怠(けだる)く、また青くあるように
そうならば、わたしはマンドリンを抱えて
一面輝く沃野(よくや)を行くだろう


【解釈と鑑賞】

この題、旅する音楽家の名前の元に、アイヒェンドルフは、全部で6つの詩篇をまとめています。

今回は、そのうちの第2篇目です。これら6つの詩篇の繋がりは、一つ一つ読みながら、観て行く事に致しましょう。

前の詩が、着の身着のままの、Taugenichtsとしての所有しない、厳しい詩人のこころを歌った詩であるのに対して、それを償うように、この二つ目の詩は、一転して優しい感情の溢れる詩になっています。

第1連と第3連は全く同じ連となっていて、この繰り返しが、この詩の鑑賞の眼目のひとつだと思います。

この詩は、全体が接続法II式、英語でいう非現実話法という話法で歌われていますので、これは現実のことを歌った詩ではありません。

現実の詩人の前に、このようなイタリアの太陽や青い空があるわけでも、沃野があるわけでもないということになるでしょう。

しかし、言葉の力で、そうしてやはり夜ということから、夜という言葉の力を借りて、このような幻想的な一篇が成り立っている。

読者は、この情調を味わえばよいのではないでしょうか。






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