【原文】
Das ist das Schwerste: sich verschenken
Und wissen, dass man überflüssig ist,
Sich ganz zu geben und zu denken,
Dass man wie Rauch ins Nichts verfliesst.
【散文訳】
それが、一番難しいことだ。即ち、我が身を 他人(ひと)に贈ることが
そして、人間は余りものであると知ることが
我が身を全く与えて、そして自己のことを考えることが
人は、無の中にある煙のように流れ去っているのだということを考えることが。
【解釈と鑑賞】
この詩人の、Wikipediaです。ドイツの詩人です。
http://de.wikipedia.org/wiki/Selma_Meerbaum-Eisinger
このWikipediaの記述を読みますと、ユダヤ人で、ウクライナのMichailowkaの強制収容所で、18歳で亡くなっております。それで、このような少女時代の写真しか残っていないのです。
母方の家系を通じて、やはり詩の世界に名を残したPaul Cellanのまた従姉妹(またいとこ)に当たります。
この詩も素晴らしい、認識と覚悟の詩です。
素晴らしいというのは、この言葉には虚無がなく、悲嘆もなく、大げさな感情も、愚かな感情の揺れもないからです。
このこころで、10代を生きた。
もっと生きたら、素晴らしい詩をもっと書いたことでしょう。
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