2012年9月9日日曜日

第38週: Schildkroete (亀) by Jorge Carrera Andrade (1903 - 1978)



第38週: Schildkroete (亀) by Jorge Carrera Andrade  (1903 - 1978)  

【原文】

Schildkroete

Die Schildkröte in ihrem gelben Gehaeuse
ist die Uhr der Erde,
Stehengeblieben seit Jahrhunderten.

Zerbeult schon, mit Sternchen getarnt,
birgt sie sich vor der Zeit
im blauen Etui des Wassers.


【散文訳】


亀は、その黄色い容れ物の中にあって
地上の時計であり
何百年来、凝(じ)っとしてそこにいたままだ。

殴られて既に粉々のまま、石で姿を隠し
亀は自分自身を時間から身を護って隠している
水の青い小箱の中で

【解釈と鑑賞】

この詩人は、エクアドルの詩人です。次のURLアドレスがあります。


その死後、ボルヘスやネルーダらと並んで重要なラテンアメリカの詩人と認められたとあります。

この詩は、亀の詩ですが、この動きの遅い亀という動物と、過ぎ行く時間との関係を叙しただけで、何かこう、考えさせるものがあります。

多分、それは亀という動物の魅力によっているのだと思います。

Zerbeult schon, mit Sternchen getarnt,
殴られて既に粉々のまま、石で姿を隠し

の、殴られて粉々になってというところに、この詩人の知っている何か残酷さを感じるものです。

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