2014年7月5日土曜日

4. Berliner Tafel(ベルリン風の食卓)



Eichendorfの詩73Tafellied(食卓歌) 3

    4. Berliner Tafel(ベルリン風の食卓)

【原文】

Viele Lerchen hellerwacht,
Die zum Himmel steigen,
Viele Sterne in der Nacht,
Vieler Wipfel Neigen,
Viele frische Herzen dann,
Die begeistert lauschen―
Da bricht erst der Lenz recht an,
Klang und Waldesrauschen.

So sind viele hier gesellt:
Ruestige Gesellen,
Die ih’ Sach auf Klang gestellt,
Schauspiel und Novellen,
Viele dann, die recht sich freun,
Wenn wir’s löblich machen,
Und, greift einer falsch darein,
Auch von Herzen lachen.

Und wo solche Resonanz,
Klingt das Lied erste helle,
Wie wir hier vereint zum Kranz,
Blueht die sand’ge Schelle,
Kuckuck ruft und Nachtigall
Und von Lust und Schmerzen
Weckt der Schall den Widerhall
Rings in tausend Herzen.

Ein Land, das ihr schweigend meint
Und wir freudig singen,
Und ein Meer, das uns vereint
Soll hinueberbringen.
Frische Fahrt denn, nah und fern,
Allen mut’gen Seglern,
Die getreu dem rechten Stern,
Schlegelern oder Heglern!


【散文訳】

沢山の雲雀が、明朗に目覚めて
天まで昇り
沢山の星が、夜にはあり
沢山の梢(こずえ)の傾きはあり
ならば、沢山の新鮮なこころがあって、
それは、熱狂して、耳をそばだてる
すると、いよいよ春が破(や)れるように始まって
響きと森のさやけき音がする。

このように、沢山の者たちがここにでは仲間になる
活発な仲間達だ
自分たちの関心事を音にしたり
演劇と小説
次に、沢山の者たちが、本当に歓ぶ
もしわたしたちが賞賛をなすならば
そして、たとえある者が、間違えても
腹の底からの笑ふのだ。

そして、そのような共鳴のある所
歌がやっと明朗に鳴り響く
わたしたちが、ここで一緒になって花環になっているように
砂地の鈴(の花)が咲く
郭公が叫び、夜啼き鴬が啼く
そして、陽気と苦痛とから
響きが反響を呼び覚ます
周囲の幾千ものこころの中に。

お前達が沈黙して思う國
そして、わたしたちが喜んで歌う國
そして、わたしたちを一つにして
向かうへと運ばねばならない海。
すると、近かれ遠かれ、往路は新鮮、新鮮な往路だ
正しい星に忠実な
すべての勇敢な船乗りたちにとっては
シュレーゲル信奉者やヘーゲル信奉者にとっては!


【解釈と鑑賞】
第1連でいつもの通り自然を歌ふことで入って行くアイヒェンドルフですが、しかし、段々と詩は生彩を欠いてくやうに思ひます。

やはり、ベルリンはこの詩人には肌が合わなかったのではないでせうか。
そのことは、名詞を列挙する歌ひ方に現れてゐるとおもひます。つまり、動詞を欠いてゐて、動きがないのです。







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