2014年6月28日土曜日

Enigma(謎):第27週 by Ingeborg Bachmann

2014/06/28

Enigma(謎):第27週 by   Ingeborg Bachmann





【原文】


Enigma
Für Hans Werner Henze aus der Zeit der Ariosi

Nichts wird mehr kommen.
Frühling wird nicht mehr werden.
Tausendjährige Kalender sagen es jedem voraus.
Aber auch Sommer und weiterhin, was so gute Namen
wie “sommerlich” hat―
es wird nichts mehr kommen.
Du sollst ja nicht weinen,
sagt eine Musik.
sonst
sagt 
niemand
etwas.



【散文訳】


詠叙唱の時間の中から、ハンス•ヴェルナー•ヘンツェのための

何ものも、それ以上、来る事は無い。
春も、もはや、成ることは無い。
千年の暦(こよみ)は、誰にでもそれを予言する。
しかし、夏も、その後も、「夏らしい」というようないい名前を持っている.
もはや、やって来る事は無い。
だからといって、お前は、泣いてはいけないのだ
と、音楽は言う。
そうでなければ
誰も
何かを
言わないから。



【解釈と鑑賞】


この詩人のことを書いたWikipediaです。




オーストリアの詩人です。

題名の副題にある詠叙唱という言葉といい、最後から5行目の音楽という言葉といい、音楽をモチーフにした詩です。

音楽だけが、誰も言わない何かを言うということなのでせう。





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