【Eichendorfの詩 45-5】Anklaenge(和音)
【原文】
4
Ewigs Traeumen von den Fernen!
Endlich ist das Herz erwacht
Unter Blumen, Klang und Sternen
In der dunkelgruenen Nacht.
Schlummernd unter blauen Wellen
Ruht der Knabe unbewusst,
Engel ziehen durch die Brust;
Oben hoert er in den Wellen
Ein unendlich Wort zerrinnen,
Und das Herze weint und lacht,
Doch er kann sich nicht besinnen
In der dunkelgruenen Nacht.
Frühling will das Blau befreien.
Aus der Grüne, aus dem Schein
Ruft es lockend: Ewig dein―
Aus der Minne Zuabereien
Muss er sehnen sich nach Fernen,
Denkend alter Wunderpracht,
Unter Blumen, Klang und Sternen
In der dunkelgruenen Nacht.
Heil'ger Kampf nach langem Saeumen,
Wenn suessschauernd an das Licht
Lieb in dunkle Klagen bricht!
Aus der Schmerzen Sturz und Schäumen
Steigt Geliebte, Himmel, Fernen―
Endlich ist das Herz erwacht
Unter Blumen, Klang und Sternen
In der dunkelgruenen Nacht.
Und der Streit muss sich versöhnen,
Und die Wonne und den Schmerz
Muss er ewig himmelwaerts
Schlagen nun in vollen Toenen:
Ewigs Traeumen von den Fernen!
Englisch ist das Herz erwacht
Unter Blumen, Klang und Sternen
In der dunkelgruenen Nacht.
【散文訳】
4
遠いことを永遠に夢見ること!
遂に、心臓が目覚める
花々、響き、そして星々の下で
暗い緑色の夜に。
青い波の下でまどろみながら
その少年は、無意識に憩うている
天使が胸の中を通って行く
上の方、波の中に、少年は
果てしない言葉が消えて行くのを聞く
そして、心臓は泣き、笑う
しかし、少年は目覚めることができない
暗い緑色の夜の中では。
春が青色を解放したいと言う。
緑色の中から外へ、仮粧(みかけ)の中から外へと
青色は誘惑しながら叫ぶのだ:永遠にお前のものだ―
ミンネ(愛)の魔法の数々の中から外へと
春は、遠くを憧憬する
不思議の壮麗を思い出しながら
花々の、響きの、そして星々の下で
暗い緑色の夜の中で。
長い遅滞の後の神聖な戦い
もし愛が、光に触れて、甘く戦(おのの)きながら
暗い嘆きを発するならば!
苦痛の失墜と泡立ちの中から外へと
恋人、天、遠いことが昇って来る―
遂に、心臓が目覚める
花々、響き、そして星々の下で
暗い緑色の夜に。
そして、争いは和解しなければならない
そして、争いは、歓喜と苦痛を
永遠に、天の方向へ向かって
今や、総ての音を鳴らして、打たねばならない:
遂に、心臓が目覚める
花々、響き、そして星々の下で
暗い緑色の夜に。
【解釈と鑑賞】
下線部のところは、原文はすべて斜字体になっています。
第1連が他の連でも復唱されて、これが大切なテーマであることを示しています。
第2連の春の解放する青い色。青い色とは、ドイツ語のdas Blauですが、これは、空(天)の色ということから、憧憬や誠実を表すと辞書にはあります。
むつかしい言葉はひとつもないのですが、非常に抽象的な詩となっております。
すべては、暗い緑色の夜の中で起きることなのです。
これは、このまま受け取る以外にはありません。
一個の謎の、呪文のような詩です。
詩人の眼に映る現実なのだと思います。
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