【西東詩集53-5】 Buch des Unmuts(不満の書)
【原文】
WENN du auf dem Guten ruhst
Nimmer werd' ichs tadeln,
Wenn du gar das Gute tust
Sieh das soll dich adeln
Hast du aber deinen Zaun
Um dein Gut gezogen,
Leb' ich frei und lebe traun
Keineswegs betrogen.
Denn die Menschen sie sind gut,
Würden besser bleiben,
Sollte nicht wie's einer tut
Auch der andre treiben.
Auf dem Weg da ists ein Wort,
Niemand wird's verdammen:
Wollen wir an Einen Ort,
Nun, wir gehen zusammen.
Vieles wird sich da und hie
Uns entgegen stellen.
In der Liebe mag man nie
Helfer und Gesellen,
Geld und Ehre hätte man
Gern allein zur Spende,
Und der Wein, der treue Mann,
Der entzweit am Ende.
Hat doch über solches Zeug
Haffs auch gesprochen,
Ueber manchen dummen Streich
Sich den Kopf zerbrochen,
Und ich seh nicht was es frommt
Au der Welt zu laufen,
Magst du, wenns zum Schlimmsten kommt,
Auch einmal dich raufen.
【散文訳】
もしお前が善の上に憩うているならば
わたしは金輪際非難はしないだらう
もしお前がおまけに善をなすならば
それはお前を高貴な者にせずにはいないだろう
お前が、しかし、お前の柵を
お前の善の周りに拵(こしら)えるならば
わたしは自由に生きて、そして、誓って言うが
決して騙されることなく生きるだろう。
というのは、人間達、確かにこれは善きものであるが
もしある者がなすように、他の者がしないのであれば
人間達はもっとよりよくいられるだろうに(実際はそうではない)。
その道の途中には、一個の言葉が在って
誰もその言葉を非難しないだろう:
わたしたちが一カ所に集まりたいと思うならば
さてそういうわけであれば、一緒に参ろう。
多くのことが、あっちでもこっちでも
わたしたちの邪魔をするものだ。
愛においては、助っ人も仲間も決してほしいとは思わず
お金も名誉も
喜んで黙って施しにくれてやるだろう
そして、酒と信頼のおける男が
最後には、二人に不和をもたらすのだ。
しかし、そういった物については
ハーフィスは勿論既に話していて
幾多の愚かな打撃について
頭を悩ませたのだ
そして、わたしは、この世から逃れて走り出ることに
役立つことがあるのを見る事がない
お前が、もし最悪の事態に至ったならば
実際一度お前を(雑草を引き抜くみたいに)そこから引き抜くがいい。
【解釈】
世間を厭うゲーテのこころが歌われています。
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