2013年11月9日土曜日

An mein Gedicht(わたしの詩に):第46週 by Wislawa Szymborska(1923 - 2012)

An mein Gedicht(わたしの詩に):第46週 by Wislawa Szymborska(1923 -  2012)



【原文】

An mein Gedicht

Im besten Fall
wirst du, mein Gedicht,
aufmerksam gelesen, kommentiert und
in Erinnerung behalten.

Im schlechteren Fall
nur durchgelesen.

Die dritte Möglichkeit -
du wirst zwar geschrieben,
aber sofort in den Papierkorb geworfen.

Und einen vierten Ausweg hast du noch:
du verschwindest ungeschrieben
und brummst zufrieden vor dich hin.



【散文訳】


わたしの詩に

最良の場合には
お前は、わたしの詩よ、
注意深く読まれ、註釈を付されて、そして
記憶に留められる。

最悪の場合には
ただ流し読まれる。

第三の可能性は
お前は、成る程書かれはするが
しかし、直ちに屑籠に投げ入れられる。

しかし、第4の逃げ道を、お前はまだ持っている:
お前は、書かれずに姿を消し
そして、満足して、呟(つぶや)いて、ひとりごちるのだ。


【解釈と鑑賞】

この詩人はポーランドの詩人です。

この詩人のWikipediaです。


1996年のノーベル文学賞を受賞しています。

詩を書こうとしたひとになら、だれでもわかる詩ではないでしょうか。

しかし、詩を書かないひとにも、この詩の歌っていることは、いつも、そうであるように思います。

題名のAn mein Gedichtを、わたしの詩にと訳しましたが、もっと言えば、わたしの詩に直に言いたいという意味です。


0 件のコメント: