Der Salad(サラダ):第36週 by Jan Wagner(1971 - )
【原文】
Der Salad
nur essig, ol und salz, samyn, den rest
gibt die natur. du sagst, ich sei von sinnen,
weil mir nicht schmeckt, was anderswo verprasst
wird, ich im garten bleibe? mag schon sein.
lieber im kreise meiner kardinale,
der würdigen radicchios, ihrer bitter-
en lehre, der man kresse, pimpinelle
und schnittlauch beimischt, lieber dort die blatter
des löwenzahns, der sich durch eine kiste
aus lehm ins freie sagt, der chicorée
mit seinen weissen fackeln. mach nur, koste,
leg auch den lollo rosso in die karrre,
den nussigen rapunzel. nicht die letzten
sind mir die kopfsalate, hinterm knick
verborgen, wo sie ganz in sich zusammen-
gerollt sind, ihre bleichen herzen schützen
vor allzu grosser Helligkeit. genug:
nun lass uns kauen, dass es kracht, samyn.
【散文訳】
サラダ
ただ酢とオイルと塩とサミンと、それ以外のものを
自然は与えた。君は言う、自分は夢中になっていると、
何故ならば、他の場所で浪費されるものは、自分には美味しくないからだ、僕は庭に留まっているというのかい?そうしても勿論いいけれど。
むしろ、ぼくのリンゴの、威厳のあるチコリの、チコリの苦い
教えの、その教えにオランダ辛しを、ミツバグサを
そしてシロウマアサツキを混ぜて、そのチコリの苦い教えのサークルの中に、むしろ、そこに吹き出物が
タンポポの吹き出物、粘土で出来た箱を突き抜けて
自由な外に出ているタンポポが言うには、
白い松明(たいまつ)のチコリ。ただつくって、味わって
レタス(ロロロッソ)も手押し車の中に積みなさい、
堅果ののぢしゃ(ラプンツェル)を積みなさい。勿論、
ちしゃ(サラダ菜の一種)のサラダはいうまでもなく、生け垣の後ろに
隠れてはいられない。そこでは、ちしゃのサラダは全く身を縮めて
転がっているのだ、その青白い心臓を護っているのだ
全く大きな明るさから。もういい:
さて、噛もうではないか、音を立てるように、サミンを。
【解釈と鑑賞】
この詩人の紹介のページです。Wikipediaはありませんでした。
ドイツの若い詩人です。
この庭には、色々な野菜が植えてあり、育っているのでしょう。そんな情景を思い描いて、この詩を読むとよいのでしょう。
野菜を採取しながら、庭のことをしながら、このように思い、考えた詩です。何か、読んでいると、夏の暑さを覚えます。
誰かと一緒にその仕事をしているのかも知れず、また一人で独白をしながら、そのように思いながら、そうしているのかも知れません。
色々な野菜の名前が出て来ます。すべての写真を掲げることは、敢えてしませんでした。