【西東詩集33】 Gewarnt(警告さる)
【原文】
AUCH in Locken hab' ich mich
Gar zu gern verfangen,
Und so, Hafis! waers wie dir
Deinem Freund ergangen.
Aber Zoepfe flechten sie
Nun aus langen Haaren,
Unterm Helme fechten sie,
Wie wir wohl erfahren.
Wer sich aber wohl besänn
Lässt sich so nicht zwingen:
Schwere Ketten fuerchtet man,
Rennt in leichte Schlingen.
【散文訳】
巻き毛の中にもまた、わたしは自らを
本当に悦んで、捉えられた。
そして、そのように、それが、ハーフィスよ!、お前と同様に
お前の友の身にも起ればよかったものを。
しかし、彼女達は、巻き毛の房を編み
今や、長い髪の中から
兜の下で、編んだのだ
わたしたちが確かに見聞きしたように。
しかし、よく気がつくものがいれば、
そうは、強制されないだろう
重い鎖を、ひとは恐れるものだし
軽い鎖の中に逃げ込むものだから。
【解釈】
この短い詩は、何を言っているのか。
前のふたつの詩で、恋愛の一組一組の素晴らしさを歌ったのに対して、ここでは、均衡をとるために、敢えて、世間からの警告を置いたと理解してもよいでしょうし、実際にゲーテが体験したことと、その自分の心の中の心理を分析して、この詩を書いたと考えてもよいと思います。
最初の連の最初の文を読むと、実際に、ゲーテが恋をし、恋人の巻き毛に溺れたのだということがわかります。
しかし、ハーフィスはその先へ行ったが、この詩の話者はいけなかった。通俗に言えば、世間体と口さがない人間達がいたからだということになるでしょう。
こうして、読んでみると、題名となした警告されるという言葉は、思いものがあります。実際のことであったのかも知れません。
そうして、しかし、この歌を置いた後で、どのような展開があるのか。ゲーテのことですから、またもう一方へと振り子を振らす筈なのです。
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