2013年7月20日土曜日

Nachtgeraeusche(夜の雑音):第30週 by Conrad Ferdinand Meyer(1823 - 1898)




Nachtgeraeusche(夜の雑音):第30週 by Conrad Ferdinand Meyer(1823 - 1898)



【原文】

Nachtgeraeusche

Melde mir die Nachtgeräusche, Muse,
die ans Ohr des Schlummerlosen fluten!
Erst das traute Wachtgebell der Hunde,
dann der abgezählte Schlag der Stunde,
dann ein Fischer-Zwiegespräch am Ufer,
dann? Nichts weiter als der ungewisse
Geisterlaut der ungebrochenen Stille,
wie das Atmen eines jungen Busens,
wie das Murmeln eines tiefen Brunnens,
wie das Schlagen eines dumpfen Ruders,
dann der ungehörte Tritt des Schlummers.



【散文訳】

夜の雑音

わたしに夜の雑音を告げよ、ミューズ(詩の女神)よ、
うつらうつらともできぬ者の耳に氾濫する雑音を!
最初に、犬たちの、親しい警護のなき声が
次には、1時間毎に数える時計の響きが
次には、岸辺の漁師の対話が
次には何が?壊れることのない沈黙の、不確かな亡霊の音以外にはない、それは、
若者の胸の呼吸のような
深い泉のぶつぶつというつぶやきのような
鈍い舵(かじ)の響きのような
次には、うつらうつらの睡りが、そっと聞こえぬように入ってくるのだ。


【解釈と鑑賞】


この詩人のWikipediaです。日本語です。日本にこの詩人の読者がいるのでしょう。


スイスの詩人です。

英語のWikipediaもひいておきます。


一息に書かれた詩という感じがします。

訳してみれば、最初の2行が最初の文、残りの多量が二つ目にして最後の文という、たった2行からなる詩です。

詩の女神に求めた、夜の音を3行以下で列挙しているという構成です。

夜、寝ようとして寝られぬときに書いた詩なのかも知れません。





0 件のコメント: