2013年7月27日土曜日

【西東詩集47-8】 無題8



【西東詩集47-8】 無題8


【原文】

FRAGE nicht durch welche Pforte
Du in Gottes Stadt gekommen,
Sondern bleib' am stillen Orte
Wo du einmal Platz genommen.

Schau dann umher nach Weisen,
Und nach Mächtigen, die befehlen;
Jene werden unterweisen,
Diese Tat und Kräfte stählen.

Wenn du, nützlich und gelassen,
So dem Staate treu geblieben,
Wisse! niemand wird dich hassen
Und dich werden viele lieben.

Und der Fürst erkennt die Treue,
Sie erhaelt die Tat lebendig;
Dann bewährt sich auch das Neue
Nächst dem Alten erst beständig.


【散文訳】

どの門を潜って、お前が神の町に入ったかを
問うてはならぬ
そうではなくて、そこで、お前が確かな地歩を占めた
静かな場所に留まりなさい

次に廻りをみて、賢い人間たちを探し
そして、命令する権力のあるもの達を探しなさい
賢い人間たちは、この行為と力を鍛えて鋼(はがね)にすることを
教えてくれるだろう。

もしお前が、人様の役に立って、そして平然として
かくも国に忠誠なままでいたならば、
知るが言い、誰もお前を憎むことなく
そして、多くのひとたちがお前を愛するだろうことを。

そして、君主が、その忠誠を認め
忠誠が行為を生き生きとしたものに維持する
何故なら、そうやって、新しいものが、
老いた人間の一番傍(そば)で、やっと不断に
真であることが実際証明されるのだから。


【解釈】

これと同じ知恵は、日本の国にもあります。

いつも世間でどのように生きて行くかが関心事です。

そこで、どのように自分の地歩を占め、普通に暮らしていて、新しく来た後世として、どのように認められるのか。

そのことを、ゲーテは、ここで歌っています。

味わいの深い詩です。

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