2013年7月6日土曜日

【西東詩集47-5】 無題5



【西東詩集47-5】 無題5


【原文】

HABEN sie von deinen Fehlen
Immer viel erzählt,
Und für wahr sie zu erzählen
Vielfach sich gequält.
Hätten sie von deinem Guten
Freundlich dir erzählt,
Mit verstaendig treuen Winken
Wie man Bessres waehlt―
O! gewiss! das Allerbeste
Blieb mir nicht verhehlt,
Das fürwahr nur wenig Gäste
In der Klause zaehlt,
Nun als Schüler mich, zu kommen,
Endlich auserwählt,
Und mich lehrt der Busse Frommen
Wenn der Mensch gefehlt.


【散文訳】


奴らは、お前の欠点について
いつも沢山のことを語り
そして、その欠点が本当のことだと語ることに
幾重にも、奴らは、苦しんだ。

奴らが、お前の良い点について
親しげにお前に語っていたならばなあ
理解できるほど誠実な合図を以て
どのようにして、よりよいものを選択するのかを(語っていたならば)。

ああ、そうだ、最善のものは
わたしには、隠されてはいなかったのだ
なるほど、確かに、最善のものは、本当に少ない客人を
隘路の中で、数え
こうして、わたしを通いの生徒として数え
最後にわたしを選んだのであり、
そして、わたしに、罪の償いの利を教えるのだ
人間というものが間違えたときにはいつでも。



【解釈】

観察の巻の最初の詩としての七つ目の詩です。

第2連の最初の一行目に出て来るdas Allerbeste(最善のもの)が、最後まで、この連の動詞の主語です。

最善のものが先生、この話者が生徒という関係です。

人生の苦さを知っている読者には、味わいの深い詩だと思います。


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