2013年5月12日日曜日

Taube(鳩):第20週 by Giuseppe Ungaretti(1888 - 1970)




Taube(鳩):第20週 by Giuseppe Ungaretti(1888 -  1970)



【原文】

Taube

Aus anderen Sintfluten höre ich eine Taube.


【散文訳】



他の大洪水の中から、わたしは、一羽の鳩の音を聞く。


【解釈と鑑賞】


この詩人のWikipediaです。



イタリアの詩人です。

Wikipediaがイタリア語なので、他の日本語の記述をネットで検索すると、goo辞書に、次の記述がありました。

イタリアの詩人。エジプトの生まれ。純粋詩から出発。第一次大戦後に、エルメティズモの代表的詩人となる。作「埋もれた港」「喜び」「時の感覚」「約束の地」、全詩集「ある男の生涯」など。

純粋詩とは、はてなキーワードから以下に引用します。

la posie pure [仏] 基本的には詩から詩以外の要素を排除するという詩観で、マラルメの詩論『詩の危機』やポール・ヴァレリーがルシアンファーブル詩集『女神を知る』のために書いた序文で一般化した。1925年1月、歴史家でありまた批評家でもあるアンリ・ブレモンが純粋詩に関する講演を行い、いわゆる「純粋詩論争」が起こった。ブレモンはその論旨を、ポーの詩論や、ペイターの「あらゆる芸術はつねに音楽の状態に憧れる」という音楽説によりながら展開したが、ブレモンの反知性主義は批評家チボーデの反論を浴びた。ブレモンによって純粋詩の詩人とされたヴァレリーは、論争に直接参加はしなかったが、自分にも「いささかの責任のある」ことを認め、間接的に参加した。しかし、前記の『女神を知る』の序文や、彼の講演「純粋詩」によれば、詩は主知的な構成を第一とし、純粋詩はあくまでも詩の立場を守る絶対詩la posie absolueに置き換えらるべきもの、というのがヴァレリーの立場である。
また、韻律を廃した自由詩も純粋詩と呼ばれ、フアン・ラモン・ヒメネスによって確立された。

この一行も、純粋詩なのでしょうか。

その一行が何と呼ばれようと、含蓄のある一行だと思います。
原題は、単に一語の鳩ではなく、鳩の前に形容する言葉がふたつついているようですが、書体がねじくれていて、些かデザインに凝り過ぎたために、読むことができません。あるいは、ドイツ人ならば、読めるのでしょうか。


0 件のコメント: