【西東詩集43】 Geheimestes(一番の秘密)
【原文】
Geheimestes
>>WIR sind emsig nachzuspüren,
Wir, die Anekdotenjäger,
Wer dein Liebchen sei und ob du
Nicht auch habest viele Schwäger.
Denn, dass du verliebst bist, sehn wir,
Mögen dir es gerne gönnen;
Doch, dass Liebchen so dich liebe,
Werden wir nicht glauben können.<<
Ungehindert, liebe Herren,
Sucht sie auf, nur hört das eine:
Ihr erschrecket wenn sie dasteht!
Ist sie fort, ihr kos't dem Scheine.
Wisst ihr wie Schehab-eddin
Sich auf Arafat entmanntelt,
Niemand haltet ihr für toerig
Der in seinem Sinne handelt.
Wenn vor deines Kaisers Throne,
Oder vor der Vielgeliebten,
Je dein Name wird gesprochen,
Sei es dir zu höchstem Lohne.
Darum wars der hoechste Jammer
Als einst Medschnun sterbend wollte,
Dass vor Leila seinen Namen
Man forthin nicht nennen sollte.
【散文訳】
一番の秘密
「わたしたちは、熱心に探索されている
わたしたち、即ち逸話の狩人たちは
誰が、お前の恋人であるかと、そして、お前が
多くの義兄弟を持っていやしないかと。
というのも、お前が恋しているということを、いいかい、
お前に、そのことが恵まれてあれということを
しかし、恋人が、このようにお前を愛しているということを
わたしたちは、信ずることができないからなのだ。」
構わないから、紳士諸君、
彼女を探してご覧なさい、ただ一つのことのみを聞きなさい:
彼女がそこに立ったら、貴方達は、(彼女)驚かせるということを
彼女が去ったら、貴方達は、その輝きを失うということを。
シェハブ•エディンが、どのように
アラファト山の上で、自分自身のマントを脱いのかを知りなさい
その者の感覚と意識の中で行うものを
誰も、貴方達は、愚かだと思わないでしょう。
もし、お前の皇帝の玉座の前で
または、たくさん愛されている女性の前で
お前の名前が語られるのであれば
それは、お前にとっては、最高の報酬であろう。
それ故に、最高の苦しみであったのだ
かつて、メデゥシュヌンが、死にながら
ライラの前では、以後自分の名前を口にしてはならないと
望んだことが。
【解釈】
この詩が、愛の巻の最後の詩です。次の巻は、観察の巻です。
さて、この詩は、何を歌っているのでしょうか。
詩の構成としては、だい1連の逸話の狩人たちの直接話法による言葉に対して、第2連以下が答えるかたちで、書かれています。
ペルシャの偉人の名前とエピソードを知らなければ、うまく理解ができない詩です。
これが、このままゲーテの円熟した技巧であり、また半ば自分を韜晦して隠すという心のあらわれでもあるのではないでしょうか。
この詩は、エロスと権力の関係を表している詩であると理解することができます。死との関係では、そのふたつは、二律背反的な関係にある、エロスと権力です。
これが、一番の秘密というこの詩の題名の意味ではないでしょうか。
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