2013年5月12日日曜日

【Eichendorfの詩 32-3】Liebe in der Fremde (異郷での恋)


【Eichendorfの詩 32-3】Liebe in der Fremde (異郷での恋) 

【原文】

Liebe in der Fremde

        3

Ueber die beglaenzten Gipfel
Fernher kommt es wie ein Grüßen,
Flüsternd neigen sich die Wipfel
Als ob sie sich wollten küssen.

Ist er doch so schön und milde!
Stimmen gehen durch die Nacht,
Singen heimlich von dem Bilde ―
Ach, ich bin so froh verwacht!

Plaudert nicht so laut, ihr Quellen!
Wissen darf es nicht der Morgen!
In der Mondnacht linde Wellen
Senk ich still mein Glück und Sorgen.―


【散文訳】

光を浴びて輝いている山巓(さんてん)を超えて
遥か向こうから、ひとつの挨拶のように、それはやって来る
囁きながら、木々の梢(こずえ)が頷いている
恰もお互いに口づけしたいとでもいうように。

彼は、なんといっても、美しく、柔和だ!
声が、夜を通って行く
声が、密やかに、彼の像について歌っている
ああ、わたしはかくも喜んで、不寝番をしている。

そんなに大きな声で、お喋りをするんじゃない、お前、泉たちよ!
朝も、それを知ってはならないのだ!
月の煌々たる夜の、やわらかな波の中に
わたしは、静かに、わたしの幸福と心配を沈めるのだ。

【解釈と鑑賞】

第1連の、それ、も、第2連の、彼、も、それが具体的に何であり、誰であるのかは、謎です。

第3連は、典型的にアイヒェンドルフです。



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