第48週: Hiddensee im Dezember by Jan Wagner (1971 - )
【原文】
Hiddensee im Dezember
alles hat zu tun mit dem wind: die schiefen
graeser an den duenen, die reetgedeckten
häuser, an den westen gelehnt, und diese
wolkenstampede
flach ueber den wiesen, der leuchtturm, wo das
land im Meer verschwindet: am Abend streicht sein
weisser pinsel ueber die waende, malt das
dunkel noch dunkler.
winter, der den Bodden mit eis versiegelt.
Nebel, seine flotte - verfolgt von Möwen.
hinterm deich nur schwenkt noch der Sandkorn seine
schmugglerlaterne.
【散文訳】
12月のヒデンゼーの砂州
すべては風と関係している。即ち、傾(かし)いだ
砂丘に接してある草々、藁屋根の家々、西に寄り掛かって、そしてこれらの
雲の雪崩
草原は平たく、灯台があって、そこは
海の中に土地が消えている場所。夜には、灯台の
白い絵筆(ピンゼル)が壁の上に筆を走らせ、
暗闇をもっと暗く描くのだ。
冬、それはボデンの入り江を氷で封印する。
霧、その艦隊は、鴎に追われて
堤防の後ろにはグミ(砂地の灌木)がただ揺れている、その
密輸者のランタンが。
【解釈と鑑賞】
Hiddensee、ヒデンゼーとは、Ruegen島、リューゲン島にある砂州のことです。
この砂州の景色を目にして、その光景を歌っています。
Wikipediaがあります。これをみると、ドイツの一番北の海に面した土地です。
http://en.wikipedia.org/wiki/Hiddensee
この砂州のを幾つか掲載します。
これらの景色が冬になると次の様に変化します。
そして、藁屋根の家と訳した家は、実際には次の様な家です。
素材が藁のように見えますが、実際には何と言う植物なのか、お解りの方がいたらお教え下さい。
冬になると、次の様に雪の屋根になります。
また、Boddenm、ボデンという名前の入り江の地図と写真です。
そして、冬の灯台
最後の一行にある「密輸者のランタン」とそのまま訳したところは、その灌木の何かなのだと思います。季節が冬ですので、花ではなかろうと思います。これも、ご存知の方はお教え下さい。
この詩を読みながら、わが故郷釧路の冬を想い出しました。霧を除けば、景色の風情といい、灯台といい、よく似ているのです。
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