第46週: Kannibale by Leon Laleau (1892 - 1979 )
【原文】
Der wilde Wunsch, zu gewissen Stunden
In die zuckenden Gesten der Liebe
Blut zu mischen und wunden
Und wahrzunehmen im Taumel der Bisse,
Die Dauer verleihn dem Geschmack der Kuesse,
Das Roecheln der Liebsten, die Seufzer, die Qualen.
Ach diese ungestllten Triebe
Meiner Ahnen, der Kannibalen.
【散文訳】
カリブ人
野生の願い、即ち、ある時間に
愛の、戦(おのの)きの身振りの中に
血を混ぜ、そして傷つけて血を流す事
そして、咬み傷の陶酔の中に知覚するということ
持続が、口づけの味に
最も愛する者達の喘ぎの声、溜め息、苦しみを与える。
ああ、これらの鎮静されない衝動
わたしの祖先達の、ハイチ人の
【解釈と鑑賞】
Leon Laleauは、ハイチの詩人です。
原文はフランス語で書かれています。この詩人のWikipediaです。
ハイチの作家、政治家、外交官とあります。
この詩は、ハイチの島の住人の、詩人自身の中にある伝統的な気質を歌ったものでしょう。どうにも抗い難い気質を。
これと同じことは、日本人の中にも、きっと、あることでしょう。
そうして、あなたの中にも。
それは、どのような気質、気性なのでしょうか。
追記:
傷つけて血を流す事と訳した動詞、wundenは、本来名詞のWundeしかなく、動詞はないのですが、この詩では、これを動詞に使っていますので、同族目的語のBlut、血と合わせて、そのように訳しました。
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