Uebung am Klavier(ピアノの練習):第32週 by Rainer Maria Rilke
【原文】
Uebung am Klavier
Der Sommer summt. Der Nachmittag macht müde;
Sie atmete verwirrt ihr frisches Kleid
Und legte in die triftige Etüde
Die Ungeduld nach einer Wirklichkeit,
Die kommen konnte: Morgen, heute abend-,
Die vielleicht da war, die man nur verbarg;
Und vor den Fenstern, hoch und alles habend,
Empfand sie plötzlich den verwöhnten Park.
Da brach sie ab; schaute hinaus, verschraenkte
Die Hände; wünschte sich ein langes Buch -
Und schob auf einmal den Jasmingeruch
Erzürnt zurück. Sie fand, dass er sie kränkte.
【散文訳】
ピアノの練習
夏がぶんぶんと言っている。午後はひとを疲れさせる。
彼女は、混乱して、自分の新鮮な着物(の匂い)を吸い込む
そして、その着物を、間違いのない練習曲(エチュード)の中に入れる
来る事のできた現実:朝、今晩
という現実の後の、忍耐できないいらいら
ひょっとしたらそこにあったのかも知れない現実、ひとがただ隠しただけの現実の後の。
そして、窓の前で、高く、そしてすべてを所有しながら
彼女は、突然、甘やかされて我がままになった公園を受け容れたのだ。
すると、そこで、彼女は中断した;(窓の)外を見、
両手を組み合わせた;一冊の長い書物が自分の所に来るように願った
そして、一気に、ジャスミンの香を
怒って、押し戻した。彼女は、ジャスミンの香が自分を病気にすることを
見つけたのだ。
【解釈と鑑賞】
この詩人のことを書いたWikipediaです。
ドイツの詩人です。
公園が甘やかされて、我がままなのは、夏の盛りに花々がそこで咲き誇っているからです。
そうして、そのような芳香を放つ花のひとつにジャスミンがあったのです。
一行目の、夏がぶんぶんいうというのは、全くその通りです。ドイツ語のsummenという動詞を使っていますが、これは蜂がぶんぶん音を立てることです。
全く、夏は、summenするのです。
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