Strassenbahngedicht(電車詩):第2週 by Hugo Dittberner(1944- )
【原文】
Als ich von dir kam,
schrieb ich dies Gedicht auf.
Von meiner Fahrt in der Strassenbahn,
wo ich neben einem Mädchen stand
in einem Lodenmantel,
das warm roch und nach Liebe.
Sie sah müde aus, genau wie ich.
Zufrieden sahen wir unser Bild
in den spiegelnden Scheiben,
während wir von Station zu Station
fuhren. Die Strassenbahn wurde immer leerer,
aber wir
blieben dich beieinander stehen.
Wir gehörten zusammen, wie wir da
gleich gross und ruhig in der Scheibe standen;
und die Fahrt endlos dauern konnte.
【散文訳】
わたしがお前のところから来て
わたしはこの詩を書き留めたのだ。
電車にわたしが乗車していることについてだ
電車の中で、わたしはある娘の隣りに立ち
娘は、粗い地の毛の外套を着て
その外套が、暖かく匂い、そして、愛の匂いがした。
娘は疲れているようにみえ、それは丁度わたしと同じだった。
満足して、わたしたちは、わたしたちの像を
映っている窓ガラスの中に見た
わたしたちが、駅から駅へと乗っている間に。電車はひとがまばらになる一方であり、しかし、わたしたちは、
体を寄せ合って立ち続けた。
わたしたちはお互いに帰属していて、それはわたしたちが、
窓ガラスの中で、そこで、同じ大きさで、そして静かに立っている通りであった。そして、電車の運行は、際限なく続いて行くことができた通りであった。
【解釈と鑑賞】
この詩人のWikipediaです。
日常を歌った叙情詩を書いたとあります。その詩は、1970年代のドイツ文学の世界での、新主観主義という文藝思潮に分類されているとあります。
確かに平凡な日常のことを歌った詩です。
深い意味があるとすれば、第2行目と第3行目の間の行間ということになるでしょう。
お前という女性と別れて来たあとで、何故この電車の中の女性の詩を書いたのか。
0 件のコメント:
コメントを投稿