2013年10月19日土曜日

【Eichendorfの詩 45-3】Intermezzo (間奏曲)


【Eichendorfの詩 45-3】Intermezzo (間奏曲) 

【原文】

             Intermezzo

Wie so leichte lässt sich's leben!
Blond und rot und etwas feist,
Tue wie die andern eben,
Dass dich jeder Bruder heisst,
Speise, was die Zeiten geben,
Bis die Zeit auch dich verspeist!


【散文訳】

生きることは、何とかくも易しいことなのか!
金髪で、赤い色をしていて、幾らか肉付きよく生きることは
他の者達がまさにするように、せよ
どの兄弟もお前に命ずるということ
時代が与えるものを食え
時代がお前をまた食い尽くすまで!


【解釈と鑑賞】

1、2と和音と題する名前の下に続いて来て、ここで中間的な詩を措いたという意味のIntermezzo、間奏曲の詩です。

金髪で、赤い色をしていて、幾らか肉付きのいいとは、世俗に生きている普通の人間のことを指して言っているのでしょう。

これは、詩人の強烈、辛辣な、世俗への逆説です。最後の2行に、それがよく現れています。

2013年10月12日土曜日

O meine muede Fuesse(ああ、わたしの疲れた足よ):第42週 by Georg Buechner(1813 - 1837)



O meine muede Fuesse(ああ、わたしの疲れた足よ):第42週 by Georg Buechner(1813 -  1837)





【原文】

O meine müden Füße, ihr musst tanzen
In bunten Schuhen,
Und möchtet lieber tief, tief
Im Boden ruhen.

O meine heissen Wange, ihr müsst glühen
Im wilden Kosen,
Und möchtet lieber bluehen
Zwei weisse Rosen.

O meine armen Augen, ihr muesst blitzen
Im Strahl der Kerzen,
Und lieber schlieft ihr aus im Dunkeln
Von euren Schmerzen.


【散文訳】

ああ、わたしの疲れた足よ、お前達は踊らねばならぬ
多彩な靴の中で
そして、深く、深く
地中で憩ふてあれ。

ああ、わたしの熱い頬よ、お前達は灼熱せねばならぬ
野生の愛撫の中で
そして、花咲けよかし
ふたつの白い薔薇が。

ああ、わたしの哀れな眼よ、お前達は閃光を発せねばならぬ
蝋燭の光線の中で
そして、這い出るのだ、暗闇の中で
お前達の苦しみから



【解釈と鑑賞】


この詩人のWikipediaです。それぞれドイツ語と英語のURLです。



文学史に名のあり、詩人の名を冠した有名な文学賞もある、ドイツの詩人です。

寿命が短く、24歳で没しておりますか、この詩の色調も、やはり若く、苦しみの多い人生を思わせる詩となっています。



【西東詩集52】 ズーライカが話をする


【西東詩集52】 ズーライカが話をする


【原文】

SULEIKA spricht

DER Spiegel sagt mir ich bin schön!
Ihr sagt: zu altern sei auch mein Geschick.
Vor Gott muss alles ewig stehen,
In mir liebt Ihn, für diesen Augenblick.



【散文訳】

ズーライカが話をする

鏡はわたしに言う。わたしは美しい!と。
あなたたちは言う。年をとるのは、また、わたしの運命だと。
神の前では、すべてが永遠に立っていなければならない。
わたしの中で、神を愛しなさい、この瞬間に。

【解釈】

美も年をとり、失われるという世俗の人間達に、美の中に神を見なさいというズーライカの言葉です。

全く、その通りに思われます。

次回からは、不満の書、不満の巻に入ります。


【Eichendorfの詩 45-2】Anklaenge (和音)


【Eichendorfの詩 45-2】Anklaenge (和音) 

【原文】

             Anklaenge

                   2

Ach! wie ist es doch gekommen,
Dass die ferne Waldespracht
So mein ganzes Herz genommen,
Mich um alle Ruh gebracht!

Wenn von drüben Lieder wehen,
Waldhorn gar nicht enden will,
Weiss ich nicht, wie mir geschehen,
Und im Herzen bet ich still.

Könnt ich zu dem Wäldern flüchten,
Mit dem Gruen in frischer Lust
Mich zum Himmelsglanz aufrichten -
Stark und frei waer da die Brust!

Hörnerklang und Lieder kämen
Nicht so schwerlich an mein Herz,
Fröhlich wollt ich Abschied nehmen,
Zoeg auf ewig waelderwaerts.


【散文訳】

               和音

                   2

ああ、遠くの森の荘厳が
かくもわたしの心臓全体を掴み
わたしをすべての平安を奪うとは
それはどうやって起こったのだろうか。

向こうから歌が(風のように)吹いて来るならば
森の笛は全く終わるつもりがないならば
わたしにはそれがどのように起きているのか、わからないのだ
そして、こころの中で、わたしは静かに祈るのだ。

わたしが森へと逃げることができるならば
新鮮な喜びの中で、緑と一緒に
天の輝きで元気を取り戻すことができるならば
胸は、強く、そして自由であるだろう。

角笛の響きと歌が
そのように重くはなく、わたしの胸にやって来るならば
楽しく、わたしは別れたいものだ。
永遠に森の方角へと行くことだろう。


【解釈と鑑賞】

第1連の森の荘厳とは、いつもこの詩人が森を考えるときの荘厳、森は荘厳であり、壮麗な何ものかなのです。

この詩を読みますと、森とは詩人の再生と蘇生の場所であり、この世と別れても憧れる世界だと思われます。



2013年10月5日土曜日

An jenem Morgen in Mailand(ミラノのあの朝に):第41週 by Rainer Malkowski(1939 - 2003)



An jenem Morgen in Mailand(ミラノのあの朝に):第41週 by Rainer Malkowski(1939 -  2003)




【原文】

An jenem Morgen in Mailand

Die letzte Fahrt verlief,
Wie Verdi es verfuegt hatte:
niemand folgte dem Sarg,
und es erklang keine Musik.
Aber in den Strassen standen die menschen
Kopf an Kopf,
und es war eine andere Stille
an jenem Morgen in Mailand
als jemals zuvor
und danach.


【散文訳】

ミラノのあの朝に

最後の進行が過ぎた
ヴェルディが決めたように
誰も棺につき従わなかった
そして、音楽も鳴らなかった。

しかし、通りという通りには、人々が立っていた
密集して
そして、もう一つ別の沈黙があった
ミラノのあの朝に
嘗(かつ)て、それ以前にそうであったように
そして、その後もそうであったように



【解釈と鑑賞】


この詩人のWikipediaです。


ドイツの詩人です。

この詩は、作曲家のヴェルディを鎮魂した詩なのでしょう。

ミラノのこの朝の沈黙を。


2013/10/05 【西東詩集51】 ルーミーが話をする 【原文】 DSCHEL AL EDDIN RUMI spricht VERWEILST du in der Welt, sie flieht als Traum, Du reisest, ein Geschick bestimmt den Raum; Nicht Hitze, Kälte nicht vermagst du fest zu halten, Und was dir blüht, sogleich wird es veralten. 【散文訳】 ルーミーが話をする お前は、この世界に一時だけ留まっている、この世は夢のように逃げて行く お前は、旅をしているのだ、技能が、(お前の生きる)空間を決定するのだ 熱を、冷たさを、お前は掴まえ続けることはできない そして、お前に花咲くものは、直ちに古びるのだ。 【解釈】 このひとが、Rumiでせうか。 http://en.wikipedia.org/wiki/Rumi ペルシャの世界の賢者の一人なのでしょう。 ein Geschick bestimmt den Raum(技能が、(お前の生きる)空間を決定するのだ)という言葉は、非常に高度な抽象化された世界を、この賢者が有していたことを思わせます。 そして、この賢者の言う通りだと、わたしも思うのです。


【西東詩集51】 ルーミーが話をする


【原文】

DSCHEL AL EDDIN RUMI spricht

VERWEILST du in der Welt, sie flieht als Traum,
Du reisest, ein Geschick bestimmt den Raum;
Nicht Hitze, Kälte nicht vermagst du fest zu halten,
Und was dir blüht, sogleich wird es veralten.



【散文訳】

ルーミーが話をする

お前は、この世界に一時だけ留まっている、この世は夢のように逃げて行く
お前は、旅をしているのだ、技能が、(お前の生きる)空間を決定するのだ
熱を、冷たさを、お前は掴まえ続けることはできない
そして、お前に花咲くものは、直ちに古びるのだ。

【解釈】

このひとが、Rumiでせうか。

http://en.wikipedia.org/wiki/Rumi

ペルシャの世界の賢者の一人なのでしょう。

ein Geschick bestimmt den Raum(技能が、(お前の生きる)空間を決定するのだ)という言葉は、非常に高度な抽象化された世界を、この賢者が有していたことを思わせます。

そして、この賢者の言う通りだと、わたしも思うのです。



【Eichendorfの詩 45】Anklaenge (和音)


【Eichendorfの詩 45】Anklaenge (和音) 

【原文】

             Anklaenge

                   1

Voeglein in den sonn'gen Tagen!
Lüfte blau, die mich verfahren!
Koennt ich bunte Fluegel ruehren,
Ueber  Berg und Wald sie schlagen!

Ach! es spricht des Frühlings Schoene,
Und die Vögel alle singen:
Sind die Farben denn nicht Töne,
Unde die Toene bunte Schwingen?

Voeglein, ja, ich lass das Zagen!
Winde sanft die Segel ruehren,
Und ich lasse mich entfuehren,
Ach! wohin? mag ich nicht fragen.



【散文訳】

               和音

                   1

天気の良い日々の小鳥たち!
わたしを運ぶ空(空気)は青い!
色彩豊かな翼に触ることができれば
山を越え、谷を越えて、その翼を羽搏かせて飛ぶものを!

ああ!春の娘が話をしている
そして、鳥達がみな歌っている:
一体、色彩は音色ではないのだろうか、
そして、音色は色彩豊かな翼なのであろうか?

小鳥よ、そうさ、わたしは、臆病を止めるぞ!
風たちは、わたしに柔らかく触れる
そして、わたしはさらわれて行く
ああ、どこへ?とは、わたしは問いたくはない。


【解釈と鑑賞】

全部で4篇の詩からなるまとまりの詩の、最初の詩です。

Anklaenge(最初の音)という題名から言って、これから何かが始まる予感がします。また、何かに連想されるその響きです。

何が歌われるのか、楽しみに、読むことに致しましょう。