2015年6月13日土曜日

Liebe (1) (愛(1)):第25週 by Maria Pawlikowska-Jasnorzewska(1891~1945)



Liebe (1) (愛(1)):第25週 by Maria Pawlikowska-Jasnorzewska(1891~1945)






【原文】


Seit einem Monat sah ich dich nicht.
Nun gut. Bin schweigsamer eben,
etwas schläfrig, blaßer im Gesicht,
Doch man kann ohne Atem leben!


【散文訳】


一ヶ月来、わたしはあなたを見かけなかつたは。
わかつた、もう、それはそれでいいの。わたしは、だから、前よりも黙しがちになつてゐるのだし、何かかう眠気がするのだし、顔は前よりも蒼白であるのだし、と、だからといつて、息をせずには生きることはできないのよ!


【解釈と鑑賞】


この詩人は、ポーランドの詩人です。Wikipediaは、次のところです。ポーランド語のものしかありませんでした:



最後の!の後には、だからわたしに会つて頂戴といふ言葉が隠れてゐるのでせう。


あなたに会へば、息がつけるのだから。

ちつとも実は、

わかつた、もう、それはそれでいいの。

などとは思つてはゐないのです。

この差異に、題となつてゐる愛があるといふことなのでせう。

であれば、最後の!の後に続く言葉は、また、だうしてくれるのよ、早く来てよ、会ひたいの!という言葉になるのでありませう。

さう思はれる思はれ人たる其の男こそ、幸せな男でありませう。

しかも、この詩の題は、(1)とあるやうに、その一番目の愛の詩なのでありますから、これから(2)(3)と続くのでありませうから、尚一層に。



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