2011年2月26日土曜日

Vier(朝4時):第10週

Vier(朝4時):第10週

by Wistawa Szymborska


【原文】
Die Stunde von Nacht zu Tag.
Die Stunde von einer Seite auf die andere.
Die Stunde, die sich auf das Kraehen der Haehne bereitet.

Die Stunde der Dreissigjaehrigen, fiebrig.
Die Stunde, da wir uns von der Erde entfernen.
Die Stunde des Winds von erloschenen Sternen.
Die Stunde bleibt denn-nach-uns-nichts-mehr-uebrig.

Die hole Stunde.
Die dumpfe, beschimpfte.
Der Stunden allertiefster Stollen.

Um vier Uhr am Morgen geht’s niemandem gut.
Geht’s den Ameisen gut um vier Uhr am Morgen
- sie seien beglueckwuenscht. Dann komme die fuenfte,
sofern wir noch weiter leben sollen.


【散文訳】

夜から、昼への時間
ある面から、別の面への時間
雄鶏の啼き声を準備する時間

30歳の人間たちの時間、興奮した
わたしたちが大地から遠ざかる時間
消滅した星々から吹いてくる風の時間

虚ろな時間
籠った、鈍い、誹謗され、侮辱された時間
時間の中で最も深い柱

朝の4時は、だれも、調子がよくない。
朝の4時には、蟻たちは、調子がいい。
蟻たちの幸運を祈るよ。そして、次に、5時が来る、
わたしたちが、まだこれから、いやでも生きなければならない限りは


【解釈】

詩人は、1923年の生まれ。ポーランドのひとのようです。

このひとに限りませんが、どうも詩人というのは、朝まだきという時間が好きなのではないかと思います。

それから、夕方の黄昏時。

何故か、曖昧な時間、移行の時間、境目の時間です。

「30歳の人間たちの時間、興奮した」という一行は、何をいっているのか。

30歳であれば、朝まだきの時間も起きていて、騒いでいるということなのだろうか。

最後の一行は、蟻を、わたしたち人間に譬(たと)えているのだと思う。

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