2012年4月1日日曜日

第15週: ツァハエウスのように by Eugenio Montale (1896 - 1981)



第15週: ツァハエウスのように  by Eugenio Montale (1896 - 1981) 

【原文】

Wie Zacheus

Es handelt sich darum, auf den Maulbeerbaum zu klettern
um den Herrn zu sehen, wenn er vorübergeht.
Leider bin ich kein Kletterer und auch
wenn ich auf den Zehenspitzen stand,
habe ich ihn nie gesehen.


【散文訳】
ツァハエウスのように

それは、もしイエスが通りかかるならば、
イエスをみるために桑の木に登ることである。
しかし残念ながら、わたしは木登りが達者な人間ではなく、
イエスが通りかかる度に、わたしはつま先立ちして
立ってはみたのではあるが、一度もイエスの姿を見る事がなかった。


【解釈と鑑賞】

この詩人は、イタリアの詩人です。

イタリア語のWikipediaがあります。

http://it.wikipedia.org/wiki/Eugenio_Montale

また英語でも伝記的な記述があります。

http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/literature/laureates/1975/montale-bio.html

1975年のノーベル文学賞を受賞しています。

また、Zacheusについての、Wikipediaがあります。

http://en.wikipedia.org/wiki/Zacchaeus

これによれば、ツァハエウスとは、聖書に出て来る税吏で、イエス•キリストがエルサレムへ行く途中、物見にsycamore figに登って眺めた人物として出て来ます。

Sycamoreは、プラタナス、figはイチジクですが、イチジクの木に登ったということなのでしょうか。

自宅にイエスを呼んで、宴会を催したとあります。

ユダヤ人は税吏をローマ帝国の代表として冨を収奪するゆえに憎んでいた。

そのような仕事をしていた人物です。

イエスが饗応に応じたので、ユダヤ人は失望したと書いてあります。

イエスに諭されて、税吏としての仕事を悔い改め、ユダヤ人のために自宅で宴会を催したとあります。

さて、これがどのようなまとまりのある意味を持ったエピソードであり、またそのエピソードにちなんだ詩であるのか。

ご存知の方は、ご教示下さい。

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