2012年3月24日土曜日

第14週: 無題 (鳩) by Lenka Chytilova (1952 - )



第14週: 無題 (鳩)  by Lenka Chytilova (1952 -     )

【原文】

Manchmal schreibt mir das Weibchen des Kuckucks:
Ein nest haben - weisst du -
das waere schoen -
aber ER würde sowieso
wegfliegen aus ihm
Und einen anderen nehmen -
der wiederum wäre nicht so gesprenkelt …


【散文訳】

鳩の(どうしようもない)雌が、よくわたしに手紙を寄越した:
巣を持つことよ、解る?
それは、いいことかも知れないと思う、
しかし、この女の捕まえる彼奴(あやつ)ならば、いづれにせよ
巣から逃げて、飛去ってしますことだろうよ
そして、また別の男を捕まえるということになる、
そいつも、また再び、前の男ほどには斑紋のない(魅力のない)奴かも知れないが…

【解釈と鑑賞】

この詩人は、チェコの詩人です。

わたしと同い年の詩人です。奇遇哉。

この詩人のWikipediaは、ありませんでした。

この詩人は、多分女性なのだと思いますが、この詩は、男性の声で書いています。

このvoiceの持ち主はは、男の鳩である。

いや、同性の女性の鳩かも知れません。

そう、読む方がいいかなと思います。

しかし、何故はわたしには、その声が雄の、男の声に聞こえる。

斑紋、斑点のある鳩というのは、鳩の社会では(人間から見て)身分が高いのか、価値のある鳩なのでしょうか。

それとも、その動詞、sprenkelnが他方反対に意味するように、譬喩(ひゆ)として意味する、汚れた奴という意味と掛け合わされているのでしょうか。

まあ、詩人の用語法としては、その方が魅力的ではあると思います。

この詩が、3月から4月に変わる第14週におかれているということに、何か意味があるのでしょう。

それは、どういう意味でしょうか。

暖かくなると、鳩の雄は家を出るのでしょうか。

鳩について詳しい方、あるいは、このような季節の変わり目に詳しい方のご教示をお待ちします。

追伸:
解釈と鑑賞は、癇癪と感傷に音が似ていると思った。

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