2011年4月23日土曜日

Wie leicht(どんなに簡単に):第18週

Wie leicht(どんなに簡単に):第18週

by Ana Blandiana (1942年生まれ)

【原文】

Waeren die Goetter Pflanzen
Wie selbst Platon anzunehmen geneigt war,
Wie leicht fiele es uns,
Wie anzubauen,
Ihre minimalen Ansprueche zu erfuellen
(Etwas Wasser, etwas Pferdedung),
Wobei wir ihnen als Gegendienst
Die Blueten, Blaetter, Wurzeln, Fruechte abverlangten,
Und auch das Geheimnis, das Pflanzliche,
Die Auferstehung von den Toten ...


【散文訳】

もし神々が植物であったならば
これはよくプラトンがそう仮定するということが好きだったのだが
何と簡単だということが判ることでしょう
丁度植物を植えるように
神々の最小限の要求を満たすということが
(一寸水をやって、一寸馬糞をやって)
そのとき、神々の皆さまには、お返しとして
花々や、葉っぱや、根っこや、果物をくれといい、
そうして、またあの秘密も、あの植物的なものを、
つまり、死者の復活という秘密もまた 。。。


【解釈】

この詩人は、ルーマニアのひとです。Wikipediaを御覧ください。このような女性。

http://en.wikipedia.org/wiki/Ana_Blandiana

この詩は、ユーモアもあって、とてもよい。

知性もある。

バランスのとれた精神の持ち主なのだと思います。

しかし、実際に経験してきたことは、その父親の投獄と服役生活も含めて、共産党独裁のルーマニアでの過酷な文筆活動でありました。

日本のような能天気な国では、とても想像ができないほどの、密告や、殺される恐怖と闘いながらの活動であったと思います。

1989年に独裁者が倒されてからは、政治的な活動に力を入れているとのことです。

Googleの画像検索で写真を拝見しますと、若い時の表情には、憂愁の趣きが感ぜられますが、歳をとるとともに、何か太っ腹な、豪胆な表情になっております。笑顔が素晴らしい。

1 件のコメント:

杉山巡 さんのコメント...

素敵で豪快な笑顔ですね。
吸血鬼も逃げ出す笑顔です。

辞書を引きながら読んでいます。